【失敗しない科目選択】都庁公務員の教養試験対策を解説|目標は6割得点

都庁公務員の教養試験はどのように科目を選べばいいのかな。
どれくらい得点すれば合格できるのか教えてほしいな。

公務員試験では適切な科目選びを行わないと、効率的な学習ができず時間がかかります。

この記事では、教養試験科目の選び方科目ごとの目標点を紹介します。

記事を書いている私は、都庁1類Aと1類Bの教養試験を突破し、民間企業から都庁への転職を経験しました。

紹介する科目の選び方を実践すれば、科目の選択で悩むことはなく、誰でも効率的に学習を進めることができるでしょう。

都庁公務員の教養試験対策にお悩みの方は、参考にしてみてください。

目次

科目を厳選して6割以上得点する

教養試験を通過するためには、学習科目をしぼることが重要です。

なぜなら、教養試験は足切りであり、高得点を目指す必要はなく平均点以上取ればいいから。

つまり、多くの受験者が回答できる問題を落とさず得点できればいいのです。

具体的には、配点が高い科目や得意科目を中心に学習して全体で6割取れるようにしましょう

不得意科目は、簡易な問題のみ得点できるよう最低限やるか、思い切って捨ててしまっても問題ないです。

とはいえ、全科目勉強するほうが点数をとりこぼさず、確実に平均点以上取りやすいのでは

確かに、確実に点数を取るためには全科目を網羅することがベストです。

ただ、専門試験や論文試験の学習もあり教養試験対策に割ける時間は限られているので、全科目をやるのは時間対効果が低く戦略的ではありません

なので、科目や範囲を厳選して学習することが大切です。

教養試験の通過ライン

教養試験のほぼ確実な通過ラインは40問中24問以上取ることです。

なぜなら通過ラインは平均点であり、平均点よりも1点でも高ければ足切りは回避できます。

平均点は5割から6割くらいであることが多いため、6割取れていれば問題なく通過するでしょう。

本当に試験の足切りなんかあるの?
教養試験が低得点でも、専門試験や論文試験で高得点取れば合格する人もいるのでは?

残念ながら足切りは確実にあリます。


東京都人事委員会が公表している採用試験案内に、「教養試験の成績が一定基準に達しない場合は、論文及び専門試験が採点されません」とあるからです。

第1次試験合格者の決定方法

全ての科目の成績を合わせた総合成績により決定します。

なお、教養試験の成績が一定基準に達しない場合は、一般方式は論文及び専門試験が採点されません。

東京都職員1類B採用試験案内(抜粋)

なお通過ラインは公式に発表されていないので、正確にはわかりません。

ただ都庁の昇任試験の筆記試験では足切り点数が平均点になっているので、職員採用試験においても同様と考えられます。

そのため、教養試験の通過ラインは6割以上です。

教養試験科目の選び方

①教養試験科目一覧

教養試験ではどのような科目が出題されるのか確認しましょう。

教養試験は40題必須回答ですので、科目の選択はできません。(技術職は一部選択科目)

知能分野が24題、知識分野が16題であり、知能分野の割合が高くなっています。

教養試験科目の詳細は以下のとおりです。

【知能分野】24題 出題数内訳(令和2年度問題)

文章理解
英文理解
判断推理
数的処理
資料解釈
空間概念

【知識分野】16題 出題数内訳(令和2年度問題)

人文科学系文化1・日本史1、世界史1・地理1
社会科学系法律1・政治1・経済1
自然科学系物理1・化学1・生物1・地学1
社会事情

②知能科目の選び方

結論からいうと、知能分野は、ほとんどの科目を選択せざるをえません

なぜなら、科目の配点が高いからです。むしろ得点源にする必要があります。

  •  具体的には知能科目で6割から7割以上は取れるように選ぶ
  •  文章理解や数的処理で確実に得点できることが、教養試験通過を左右する
  •  また、知識科目の負担も減らせることにもつながる

とはいえ、知能科目が苦手でそんなに得点できるか不安だよ

確かに知能科目は得意不得意が分かれる分野ですが、配点が高いので捨てることはリスクが高すぎます。

そのため、知能科目はなるべく捨て科目は作らず、得点源にしましょう。

苦手でも何とか5割は得点できるようにするといいです。ちなみに私は英語が苦手で英文理解はほぼ捨てて、数的処理や資料解釈でカバーしました。

③知識科目の選び方

結論からいうと、知識科目は、既に学んだことがある科目と得意科目を選択します

なぜなら勉強のハードルが低いからです。

不得意科目は今から勉強しても得点源にはならず非効率であるため、選択しないでください。

具体的には知識科目で5割から6割取れるように選びます。

科目数が多く配点もそれぞれ1点のため、すべての科目をカバーするのは、時間対効果が低いです。

  • たとえば、理系出身なら物理・化学などの自然科学をメインにして、人文科学は歴史だけにしぼる。
    文系出身なら歴史や地理などの人文科学をメインにして、自然科学は地学にしぼる。
  • 社会科学は専門試験と多少範囲がかぶっていて対策しやすいので、選択する。 
    (政治は政治学・行政学、経済は経済学、法律は憲法などに関連する。)
  • 社会事情(時事)は配点が高いので、学習が必須

とはいえ、「学習したことがある科目も時間がたって忘れたし、そもそも得意な科目なんてないよ」という意見もあると思います。

ただ、知識科目の出題レベルはそこまで高くなく、初歩的な問題も多いので、広く浅く勉強すれば大丈夫です。

なので、知識科目は、既習や得意な科目を選択しましょう。

科目ごとの得点目標を明確にする

結論として全体で7割得点することを目標にして、科目ごとの目標を立てます。

試験当日の問題が難しかったり、緊張でドわすれして解答できなかったり、万が一得点できない状況を考慮する必要があるからです。

確実に6割とるため、7割を目標にプランを作ります。

知能科目、知識科目でそれぞれ7割得点として、以下に具体的な科目ごとの配点と目標例を示します。

知能科目24題中17点

科目配点目標(バランス型)目標(英語捨て)目標(数的苦手)
文章理解
英文理解
判断推理
数的処理
資料解釈
空間概念
24171717

知識科目16題中11点

科目配点目標(バランス型)目標(理系特化)目標(文系特化)
人文科学
    文化
   日本史
   世界史
    地理
社会科学系
    法律
    政治
    経済
自然科学系
    物理
    化学
    生物
    地学
社会事情
16111111

どうすればいいかよくわからない場合は、とりあえずバランス型を基本にしてスタートするといいです。学習を進めながら微修正していきましょう。

とはいえ、「7割もとれないよ」という意見もあると思います。

確かに、7割を得点するのは難しいです。

ただ目標を高くすることで試験当日どんな難易度でも、自信を持って平均点以上を取ることができるようになります。

合格には平均点以上の得点が絶対条件なので、7割得点の目標を立てましょう。

まとめ:科目を厳選して7割得点の目標を立てる

本記事の概要

  1. 教養試験は6割以上取れば、足切りを通過できる。
  2. 配点が高い知能科目はできれば得点源にし、捨てるなら他科目でカバーする。
  3. 知識科目は既習・得意科目を中心に選択する。社会事情(時事)は配点が高いため必須。
  4. 全体で7割得点するための科目ごとの目標を立てる。

教養試験を通過しないと専門試験と論文試験は採点されません。

つまり教養試験で失敗すると、すべてが水の泡です。

なので、7割得点を目標にして科目を選び、試験当日6割得点できるようにしましょう!

今回は以上です。ありがとうございました。

この記事を書いた人

・ブラック企業で働きながら勉強して、2度目の挑戦で都庁へ合格
・都庁職員として8年勤務(3回の人事異動を経験)
・都庁の採用試験対策や勤務実態に関する情報を発信




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