【必見】都庁1類Bの専門記述科目の選ぶポイントを解説【公務員試験】

都庁Ⅰ類Bの専門試験で、科目をどのように選べばいいのかわからない。具体的な選択例や選ぶ際のコツが知りたい・・・

今回は、こんな疑問にお答えします。

本記事の内容

  • 都庁Ⅰ類B専門試験で用意する科目数
  • 専門試験科目を選ぶときのポイント
  • 科目選択例と準備論点数
  • 専門試験の合格ライン

 この記事を書く私は都庁職員歴7年。民間企業で働きながら、都庁採用試験に合格し、都庁へ転職しました。

今回は、都庁Ⅰ類B専門試験(行政)における科目の選び方や選択例を紹介していきます。

都庁Ⅰ類Bの専門試験科目選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください!

目次

【結論】都庁の専門試験は5科目用意する

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結論からいうと、専門科目は最低でも5科目は用意すべきです。

なぜなら、毎年科目の難易度が異なり、3科目だけだと、難易度が高いものが当たった場合、対応できないからです。

具体的には、5科目の中から当日問題を見て、自分が用意して書けそうなものを3つ選ぶ感じですね。

試験では3科目選べばいいのだから、3科目だけに絞って勉強するほうがコスパがいいのでは?

確かに、そのほうがコスパもよく、有効な戦略かもしれません。

ただ、用意した3科目どれか1つでも難問や奇問だった場合、回答できなくなるリスクがあります。

試験通過には、みんなが取れそうな問題を落とさず、平均点以上を着実に取ることが不可欠ですので、なるべくリスクは回避しましょう。

なので、5科目準備して、当日簡単な問題や用意した問題を3つ選びます。広く浅くだと回答内容が薄くなるので、なるべく狭く深く勉強することも必要です。 

専門科目の選定

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専門試験科目

専門試験(行政)は10題中3題の選択回答です。

試験時間は2時間ですので、1科目あたり40分を目安に回答することになります。専門試験科目は以下のとおりで、各科目から1題出題されます。

専門試験の出題範囲
憲法、行政法、民法、経済学、財政学、政治学、行政学、社会学、会計学、経営学

準備する専門科目の選びかた

結論からいうと、各分野からバランスよく選ぶ(分散させる)ことです。リスクをできる限り減らすためですね。

出題者としても、バランス感覚を持つ人を採用したいので、極端に法律だけ、経済だけの人はなるべく取りたくないでしょう。その一環として、各分野で難易度を調整しているはずです。

具体的には、出題科目はざっくり、以下の3分野に分けられます。各分野の中から、1~2科目を選ぶといいでしょう。

  • 法律系(憲法、行政法、民法)
  • 経済系(経済学、財政学、会計学)
  • 行政系(政治学、行政学、社会学、経営学)

各分野に集中した方が、関連するところも多少あるから、勉強しやすいのでは?

確かに、分野をしぼったほうが勉強しやすい面はあります。

ただ、その1分野の科目で難問が多い場合、回答できる科目が少なくなり、他分野も準備した場合に比べてリスクが高くなります。

なので、分野を分散させて科目を選ぶことが重要になります。なるべく各分野の簡単なものを選んで、回答できないリスクを避けましょう。

おすすめ科目と具体的な選択例

おすすめは憲法、経済学、財政学、政治学、行政学の5科目です。

科目分野のバランスもよく、他の公務員試験の専門試験でも出題されることが多く、勉強もしやすい科目のためです。

経済学はグラフや図を書くことができ、答案を埋めやすいというメリットがあるので、なるべく選択する方がいいです。

バランスのよい選択例

  1. 憲法、経済学、財政学、政治学、行政学
  2. 憲法、行政法、財政学、政治学、行政学
  3. 憲法、経済学、財政学、政治学、社会学

特定の分野に自信がある人は、以下のような分野に特化した選択もいいかもしれません。

各分野に特化した選択例

  1. 憲法、行政法、民法、財政学、政治学  (法律系特化)
  2. 憲法、経済学、財政学、会計学、社会学 (経済系特化)
  3. 経済学、政治学、行政学、社会学、経営学(行政系特化)

メインとサブは決めるべきか

結論から言うと、決めるべきではないです。すべてメインと思って対策しましょう

なぜなら、サブにした科目は、どうしても手薄になりがちなためです。

例えば、3科目をメインにして、1~3科目をサブとして用意すると、メイン3科目に重点がおかれ、サブ科目は用意はしたものの、いざ書こうと思っても大して書けない可能性があります

本番でメイン科目が難問で、サブ科目を選択することになった場合、散々な結果になります。

とはいえ、そんなに専門試験対策に費やせる時間もないし、なるべくメインをしぼって、コスパよくやりたいですよね。

なので、サブ科目ではなく、メイン科目にしたうえで論点数をしぼります

準備する論点数

5科目で各15題ずつの合計75題程度用意するのが目安になります。

15題あれば、各科目における頻出分野は抑えることができ、大部分の問題に対応可能だからです。

具体的には、憲法、政治学、行政学で15題ずつ用意し、経済学はミクロとマクロで、各10題ずつ。財政学は10題でもいいかと。

とはいえ、75題も用意できないよという意見もあるかと思います。

確かに、各科目の内容を網羅する必要があり、範囲も広くて準備するのは大変です。

ただ、専門試験を通過するには、平均点以上取る必要があるので、みんなが取れる問題を落とさないことが重要になります。

教養試験や論文試験の対策もあり大変なのですが、合格水準に達するための準備と対策は必須です。

なので、各科目15題、計75題は準備しましょう。

準備論点数を増やすほうがよい?

論点数を増やすことはおすすめしません。

範囲を広げすぎると知識が浅くなるので、回答の内容も薄くなってしまうからです。

なるべく論点をしぼり、深く知識を身につけて、本番を迎えてください。

専門試験の合格ライン

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どれくらいの字数を書けばいい?

結論として、答案用紙の7割以上を埋めることです。採点される土台に乗るため、最低限必要だからです。

記述試験ということもあり、具体的な点数の決定は採点官によるところもあります。

ただ、字数が少ない答案は、採点官への第一印象がよくないので、たとえ内容が良くても、高得点は望めません。

採点官も人間ですので、見た目も大事になります。

東京都I類B論文試験の字数は、1,000字以上1,500字程度で、1,000字に満たない場合は採点されないことがあると注意書きがあります。
1,500字の約7割が1,000字なので、「7割は書かないと採点しないよ」というメッセージです。
専門試験も字数の指定こそないですが、同様の基準だと推測できます。

(参考)東京都職員採用試験I類B 令和3年論文問題

合格水準はどのくらい?

合格水準の目安としては、3科目合計で平均点(6割程度)以上取ることです。

試験はあくまで相対評価なので、受験生の平均より高い点数を取ればいいからです。

ただ、具体的な通過ラインは公表されていないので、正確にはわかりません。

教養試験とは違い足切りはありませんが、教養試験と同様に、平均点以上を超えることが一つの目安となります。

具体的に、3科目が以下の程度で書けていれば、合格ラインは越えられます。

1 → ◎:準備していたものをしっかり書けた(80点)
2 → 〇:少し内容に不足部分もあるが、それなりに書けた(60点)
3 → △:内容が微妙で自信はないが、なんとか書いた(埋めた)(40点)

本当にそれくらいの目標水準でいいの?3科目しっかり書かないとだめなのでは?

確かに、3科目を完璧に回答できることがベストです。

ただ、3科目完璧に書ける人は少数なので、そこまで目指さなくても問題ありません。

なので、合格水準は、3科目合計で平均点(6割程度)以上取ることです。

まとめ:専門記述は5科目75題程度を用意

徹底解説

最後にもう一度、本記事の内容を確認しましょう。

本記事の要約

  1. 都庁の専門記述試験は5科目用意する
  2. 科目は分野を分散させて、バランスよく選ぶ
  3. サブ科目は作らず、メイン科目のみにする
  4. 準備する論点数は75題程度(各科目15題)
  5. 合格ラインは、答案の7割以上を埋めて、3科目合計で平均点以上取ること

専門記述試験の対策は、専門択一よりも大変そうと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

専門択一試験だと科目も多く、広い範囲を勉強しなくてはいけないですが、専門記述試験は科目も範囲もしぼれるので、わりと学習負担は少ないです。

専門試験では足切りがないとはいえ、合格水準に満たなければ最終合格は遠くなります。科目選定は慎重に行い、十分に対策しましょう。

今回は以上となります。ありがとうございました。

この記事を書いた人

・ブラック企業で働きながら公務員試験の勉強を行い、2度目の挑戦で都庁へ合格
・都庁職員として8年勤務(3回の人事異動や主任試験合格を経験)
・都庁の採用試験対策や勤務実態に関する情報を発信




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